エックス’マス マハル クールなお嬢様。 アスカ 色々クセのある執事。 M01 じゃーん。 A01 …え、何ですか。そんな陳腐な効果音を、しかも口で言っちゃうなんて。 M02 ケーキ焼いた。 A02 は、はあ。そうですか。ところで、当然それは私に何ら関与するところはないんですよね? M03 食べr A03 ヘイ待てよハニーそりゃあ俺の生死にでっかく関わっちゃってるからNGだなぁこりゃねえもう M04 口調口調。 A04 …む、失礼いたしました。しかし、あの、私にはちょっと酷すぎると思われますよその難題は。 M05 冗談は…顔だけにしな…ベイベ…。 A05 むしろその赤みがかった紫色をした三角錐的物体を食す食さないと押し問答をしているこの状況がそもそも私には度し難いのですが…。 M06 アレンジ加えた。自己流…かつ…個性的。 A06 初心者による余計な手出しが一瞬にして全ての歯車を狂わせる事例は多々あるのですよ料理業界ではっつーか大人しくレシピ通りに作れねえのかまともそうなの出せよまともなのをよぉ! M07 口調口調。 A07 く…失礼。とにかく、そのような宇宙から来た物体Xを口にするなどという辛酸どころか青酸カリを舐めるような行為は精魂込めて却下させていただきますねご主人様。 M08 むー…ひどいぞアスカ。このわたしが…わざわざしなくても良い苦労をして…。 A08 しなくても良いならハナからするなっていう話になってしまうんですけどねこれね。 M09 …今日は、何の、日? A09 はい? えー、まあ、俗世間ではクリスマスと呼ばれる、事に乗じて恋人達がイチャイチャする中、赤服の好々爺(こうこうや)が夜空を滑空し各ご家庭に不法侵入を繰り返すあの日ですが。 M10 …いちいち素直じゃ…ないんだから。クリスマスだからケーキ、焼いたの。 A10 …はいぃ? え、なんだってそんな真似を? マハルお嬢様のことだから『ベルギーからチョコレートケーキあるだけ買ってきて』なんて脳みそがピンクなことをおっしゃるのではないかt M11 好きな人には、自分で作ってあげたかったの。 A11 …あん? M12 だから…頑張って焼いたの。 A12 …マハ、ル…。そう、か…。そりゃ、なんつーか…嬉しい、な…。…その。 M13 アス…カ? A13 …へへ、あー、ありがとう…よ。なんか…めっちゃ、嬉しいよ。 M14 ! じゃあ食べてくれr A14 真冬の道頓堀か網走に放り込むぞすっとこどっこい。 M15 むうううう! A15 はあ…普段からしてねえことすっからんなことになるんだろうがダボめ。こういうことは本業のこの俺に任せておきゃいいんだ。 M16 でも…好きな人に…。 A16 その点は問題ねえさ――俺だって、てめえのこと好きなんだからよ。 M17 …あうあうあ。そうです、ね。 A17 ああ。だから少し待ってろ。パリのパティシエが失禁するような極上のクリスマスケーキをすぐに作って持ってきてやる。 M18 …口調…。 A18 あーうるせえな。いいだろ今日ぐらい…ご主人様と執事じゃなくて、素直な関係でもよ。 M19 …う、ん。 A19 よし出来たぜこんちくしょう! ほぉらフォークとナイフでむしゃぶりつきやがれ!! M20 おお…全体的にゴージャス…すんばらしい…。 A20 しかし制作費は1000円以内! ふ…自分の才能が恐ろしい…特にてっぺんの「メリークリスマス」の文字を見ろ! チョコレートソースで流れるように描かれた鮮やかな筆記体! これぞ芸術ってもんだr M21 …のーのー。 A21 あん? 何かご不満な点があるんですかい、ご主人様? M22 …クリスマス。アポストロフィ、いらない。 A22 …ち。高学歴め…。 M23 ふふり。…きみも、アポストロフィなんていらないんだよ。 A23 あん? なんだ、そりゃ。 M24 …ヒミツ。 《補足》 × X'mas ○ Xmas 全然練ってないのでめっためた